【ネタバレ感想】『レディ・プレイヤー1』は小ネタの宝庫
※ネタバレあり※
スピルバーグが描くVRの世界
この映画では「オアシス」と呼ばれる仮想現実が舞台。その中にはポップカルチャーが満載で、様々な映画やゲームのキャラクターが登場するのです。
日本人に馴染み深い小ネタも満載で、興奮せずにはいられませんでした。
ほかの作品のキャラを映画に登場させるには版権を獲得する必要があります。
そのため大量のキャラが登場するこの映画では、おそらく相当なお金と労力が使われているんじゃないでしょうか。
そしてそれを超ハイクオリティで作り上げてしまうとは。。。恐るべしスピルバーグ。
自分が元気な内にこんな素晴らしい映画を見ることができるなんて幸せです。
冒頭から全開!
そんなこんなで鑑賞前にかなりハードルが上がっていたのですが、映画が始まった瞬間からガッシリ心を掴まれましたね(笑)。
初っ端からド迫力のレースシーンが展開されます。最初からこんなに飛ばして大丈夫か?とも思いましたが、その勢いを保ったままエンディングに突入。
140分の上映時間が短く感じる楽しい時間でした。
スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』を見ていない人は、見ておいたほうがいいかもしれません。ここの再現度にはビックリしました。
日本人向けの小ネタも満載
映画では日本の作品が多数登場します。
『AKIRA』に登場する金田バイク、ハローキティ、ストリートファイターなどなど。さらには超スタイリッシュなメカゴジラまで現れ、大暴れしていました。
予告にちょこっと映っていたガンダムもバッチリ活躍します。ガンダムに変身するときに、ヘッドセットにガンダムのタイトルロゴが表示されているのが良いですね。こういった細かい演出の数々が、作品全体の質を向上させているのだと感じます。
小ネタを探すために何度も見返したくなる作品です。
仮想現実の是非
映画では、人々が辛い現実から目を背けVRの世界に没頭しています。確かに「オアシス」にはリアルでは得られない興奮や安らぎがあると思います(敵のボスが現実とVRの世界を区別できていないくらいですからね)。全方向ランニングマシンとかもめちゃくちゃ楽しそうです。
しかし映画ではコミカルに描かれていますが、いい年したオジサンやオバサンが全力でVRゲームをしてる状況って、結構マズイ気がします(笑)。
「オアシス」の製作者であるハリデーは現実から逃げてしまい、後悔の念を抱きます。この作品ではVRの素晴らしい技術を肯定しながらも、現実の大切さも伝えてくれています。結局は現実世界でないと何も経験できないんですよね。
この先今まで以上にVRの技術が普及していくと考えられる中、そのあり方を考えさせられる部分もあるのではないでしょうか。
本当に素晴らしいエンタメ映画でした。ありがとうスピルバーグ。